奈良写真美術館で「祈りの仏像〜入江泰吉・こころの眼〜」展が開催されているので観てきた。

観たことのある〜何度となく観た仏像の写真が古寺の風景写真とあわせて展示してあった。実物を観るのとはまた違った感慨に浸り、「こころの中で合掌しながらシャッターを切った」という入江泰吉の言葉に共感した。因みに風景写真の薬師寺は西塔が再建される前のもので塔は一棟、キャプションも「東塔」ではなく「塔」だった!
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「入江泰吉の旧居」が3月1日から公開されていることを置いてあったチラシで知り、訪れることに・・・
写真で観たばかりの日光・月光菩薩立像の実物を観たくて「東大寺ミュージアム」に寄り、その後現地へ。・・・入江の写真の日光・月光は法華堂にあった時のもので不空羂索観音の光背が写っていた。
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「東大寺ミュージアム」のある場所はかつて東大寺学園の前身の青々中学があったところで、1956年4月から59年3月までの3年間通った懐かしい場所!その北側を流れる川沿いの道を西に下ると今はおそば屋さんに突き当たる。

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そこから北を見ると正面の階段の上奥に「東大寺戒壇堂」がある。

中学生の時「戒壇堂」へ行き、上に上げてもらって間近で四天王とにらめっこした記憶がある。今はおそば屋さんになっているお家の北隣に有名な写真家が住んでおられる様な話を聞いた記憶もあるが、そのお宅は平屋で、その頃からずーっとこじんまりしたものだと思っていたのだが、実は違った!歩測すると間口が30mほどもある大邸宅だった!
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おそば屋さんの北隣にあった木の塀は取り払われてお庭に車椅子専用駐車場が設けられ、

お風呂と便所だったウイングの一部には外から使える多目的トイレが設置されていた。左奥の別棟は、モノクロ写真時代にご自身で現像されていた暗室である。
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北端から南方向をみたところで、間口が広いことが分かる。

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北の端に門があり、右上に表札がかかっている。

この表札の文字は、第206世東大寺別当上司海雲師が揮毫したものである。上司海雲師はぼくが青々中学に入学した当時の校長先生でもあり、入学記念写真の真中に写っておられる。
http://yokogawa-r.sblo.jp/article/92793842.html☆
門をくぐり左方向にカーブするアプローチを進むと北向きの玄関があり、

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中に入るとどの部屋からも、敷地の庭ばかりか、川の北側のまるでこの家の庭であるかのように広がる林までもが見える。

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一番奥に、入江が多くの時間を過ごした書斎とアトリエがあり、

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敷地の西側の斜面に張り出している。左の垣根の外に川が流れている。管理上やむを得ないだろうが、垣根に加えて金属性の高いフェンスが何とも残念…

飛石の正面奥の上階がアトリエ、下は倉庫になっている。
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元は台所で今は管理事務室になっている部屋以外のほとんどすべての部屋とお庭は自由に観ることができる。
奈良市の公共建築久々のヒット!
是非訪れて欲しいので、パンフレットを以下に掲載します。
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